恥ずかしながら、私はキングコングの西野さんについてあまり知らず
2016年の絵本「えんとつ町のプペル」の発売の時も、
「ヘェ〜芸人さんが絵本作ったんだ」ぐらいにしか思っていませんでした。
しかし、最近読んだ本の中で西野さんのインタビュー記事があり、
初めて、絵本「えんとつ町のプペル」の型破りな制作方法について知りました。
そこには「直感に従い、とにかく行動し続ける」
そして「行動しながら、そもそものあるべき姿を問い続ける」
という圧倒的な努力がありました。
芸人とは
西野さんは「芸人」という存在を、以下のように定義しています
芸人の定義は「こうしなきゃダメじゃん」を破っちゃうこと。
空気を読むのではなく、水を差す役目ですね。
芸人とは生き様の名称だと僕は思っています。
作られた枠に入っているよりも、
違うことをやった方が絶対面白いと思います。
「2020年人工知能時代僕たちの幸せな働き方」西野さんのインタビュー記事
「なぜ絵本は1人で作っているのか」
西野さんが絵本を描く中で気づいたこと、それは
「なぜ絵本は1人で作っているのか」という問いでした。
例えば、映画は超分業制。
監督、音響、照明、美術、メイク、役者。
それぞれの得意分野を持ち寄って、1つの作品を作る。
絵本だけは1人だけで作ることになっている。
でも、絵ひとつとっても、空を描く仕事と、建物を描く仕事と。
森を描く仕事と、キャラクターを描く仕事と、色をぬる仕事。
微妙に業務内容が違います。
「じゃ、空のプロフェッショナル、建物のプロフェッショナル、キャラクターのプロフェッショナルが集まって、1つの絵本を作っちゃえば、すげえもんができるんじゃないの?」
と思った西野さんは
ネット上で仕事を受注するクラウドソースシングというITテクノロジーを活用。
オンライン上でチームを作る行動に入りました。
絵本制作のお金の集め方
- 絵本は5000~1万部でヒットと言われるくらい市場が小さい。
- そもそも製作費にかけることができない。
- スタッフさんに払うお金がないため、1人で作るしかない。
だからこそ・・・
クラウドファンディングを利用!!!
これぐらいお金がかかるということを全部さらして、
スタッフと、お金を、クラウドファンディングで集めたのが
「えんとつ町のプペル」です。
今までの仕事のやり方が全然異なることを知りました!
キングコング西野流お金の集め方
絵本の資金は、クラウドファンディング以外に
ツイッターで「キングコング西野」で検索し、
自分から「西野です。今こういうことをやっています」と、直接メッセージを送り、資金を募ったそうです。
「1万人に網をかけるよりも、
1対1を1万回やった方が、実は効率がいいと気づいた。」
と当時を語っています。うーん、発想の転換!
作り出したものを、最後まで見届ける
また、アーティストは「つくる」のが仕事で、売るのはやらないのが当たり前という考え方にも問いを示し
西野さんは、全てサインを入れて、手作業レターパックで発送したというのです。
「生み出したものを、自分で届けないのは育児放棄と同じ。最後まで届けるのが作り手としての仕事」
と捉えているそうです。
「えんとつ町のプペル」を無料公開
そして、2017年には「えんとつ町のプペル」を無料公開!
大ヒット中の絵本『えんとつ町のプペル』を全ページ無料公開します(キンコン西野)
この記事の中で、西野さんは
実は今回、この絵本を最後まで無料で公開したのは、とても勇気がいることでした。僕だけでなく、この作品に携わっているスタッフは、この絵本の売り上げで生活をしているからです。
ただ一方で、「2000円の絵本は、子供が、子供の意思で手を出すことができない」という声も耳にしました。
たしかに、2000円は決して安くない値段です。僕は子供に届けたいと思うけれど、「お金」という理由だけで、受け取りたくても受け取れない子がいる事実。
だったらいっそのこと、「お金なんて取っ払ってしまおう」と思いました。『えんとつ町のプペル』を、お金を出して買いたい人は買って、無料で読みたい人は無料で読める絵本にしてしまおう、と。
せっかく生んだ作品も、お客さんの手に届かないと、生まれたことにはなりません。10万部《売れる》ことよりも、1000万人が《知っている》ことの方が、はるかに価値があると僕は考えます。
それに、人間が幸せになる為に作り出した『お金』で、人間に格差ができるのなんて、やっぱり全然面白くない。
お小遣いなんて貰えない幼稚園児や小学生が、出費が重なって金欠になった学生や主婦が、何かの事情で本屋さんまで足を運ぶことができなくなってしまった人達が、それでも手に入れられるモノにしたい。
大ヒット中の絵本『えんとつ町のプペル』を全ページ無料公開します(キンコン西野)
作品は届かないと、生まれたことにはならない
感想
意識はしていないけど「こうあるべきだ!」という型に捉われて、生活していることって、案外たくさんありますね。
そして、そこに疑問を抱かない感覚こそ、マヒしているのかもしれません。
まずは、「これってこうあるべきなの?」と疑問を抱くことから、始めたいと思いました。