記事公開日:2020年2月2日
もくじ
なぜトイレ掃除が大切なのか?
PHP研究所から出版されている「掃除道」の中で、著者、鍵山秀三郎(かぎやま ひでさぶろう)は5つの掃除の意義と効果について説いています。
大切だと思うところ抜粋し、ご紹介します。



謙虚な人になれる
どんなに才能があっても、傲慢な人は人を幸せにすることはできない。人間の第一条件は、まず謙虚であること。謙虚になるための確実で1番の近道がトイレ掃除です。
掃除をする時は、上を向いて掃除をする人はいません。掃除は必ず、下をむいてしなければできません。つまり、掃除をする形そのものが謙虚な姿だといえます。
自分が謙虚になりますと、自分と接する周囲の方々も自然に変わってきます。
相手を変えようと願うのであれば、まず自分自身を変えることが先決です。
自分が変わった分だけ、相手も変わります。
「私が私を捨てれば、そこにあなたがいある。あなたがあなたを捨てれば、そこに私がいる」(山本紹之助)という言葉がありますが、その通りだと思います。
謙虚な生き方をしていますと、後味のいい人生が遅れるようになるということです。
気づく人になれる
世の中で成果を上げる人とそうでない人の差は、無駄があるか、ないか。
無駄をなくすためには、気づく人になることが大切。
気づく人になることによって、無駄がなくなる。その「気づき」をもっと引き出してくれるのがトイレ掃除です。
気付かない人は、自分も周りの人も不幸にします。
人はよく「大変だぁ」という場面に遭遇します。しかし「大変」になってから対処しても、もう手がつけられません。
「大変」になる前に必ず「小変」があるはずです。この「小変」に気づくことが大切です。
気づきには、人知を超えた天(大いなる存在)からのメッセージが込められているように思います。
それだけに、気づいたことを迷うことなく次から次に処理して行くことが、何より大事なことなのです。
気づきを1つひとつ処理するなかで、さらに気づきのアンテナが研ぎ澄まされていきます。
そうしますと、ますます人生がよくなるわけです。
感動の心を育む
感動こそ人生。できれば人を感動させるような生き方をしたい。そのためには自分自身が感動しやすい人間になることが第一。
人が人に感動するのは、その人が手と足と身体を使い、さらに身を低くして一生懸命取り組んでいる姿に感動する。特に、人の嫌がるトイレ掃除は最良の実践です。
感謝の心が芽生える
人は幸せだから感謝するのでない。感謝するから幸せになれる。
その点、トイレ掃除をしていると、小さなことにも感謝できる感受性豊かな人間になれます。
幸せな生き方をするためには、現状を肯定し、あるものを活かすことです。
ないモノを数えるよりも、今あるモノを1つでも多く数えてみる。そういう生き方を心がけていますと、小さなことにも感謝できる感受性豊な人間になれます。
小さなことに感謝できない人は、小さな苦しみを大きく受け止める傾向にあります。
反対に小さなことに感謝できる人は、大きな大きな苦しみや悩みを小さく受け止めることができるようになります。
基本的な心構えは、自分の身の周りに起きることに対して、絶対肯定、絶対必然、絶対最善の考え方だと思うことです。
心が磨ける
心を取り出して磨くわけにもいかないので、目の前に見えるものを磨く。
特に、人の嫌がるトイレをきれいにすると、心も美しくなる。人は、いつも見ているものに心も似てきます。
心を無にして純粋な気持ちで取り組めるのが掃除です。掃除には、精神浄化作用があるように思います。
特に、汚いトイレを綺麗にしますと、気持ちがスッキリし、素直(純粋)な心になれます。素直(純粋)な心になりますと。不思議と先のことが見えるようになります。
人間が心配のあまり、不安な気持ちになり、悩み苦しむのは、先のことがよく見えないからだと思います。
素直(純粋)な心になり、先がよく見えるようになりますと、不安がなくなり、余計な取越し苦労をしなくなるわけです。結果において、心が磨かれるのではないでしょうか。
掃除の精神論を学んだところで、今度は実際に掃除する際に使う道具や方法をご紹介したいと思います。次に紹介するトイレの掃除方法は、著者、鍵山秀三郎が40年間行ってきた独自の方法です。
トイレ掃除の道具
- カネヨン
- スポンジ
- 亀の子タワシ
- リングブラシ
- 筒ブラシ
- 水越し用フック
- 雑巾
- ホース
- サンド・メッシュ(尿石・水垢落としに最適)



トイレ掃除を始める前に
- トイレの中に設置してあるモノを、全てトイレの外に出す
- トイレの入り口に足底拭きのタオルを敷く。
- トイレの中を掃き掃除する
床にできるだけ水を流さないこと。ゴミを水を混ぜないこと。
トイレ掃除には熱湯を使う
- 消毒の意味
- 洗剤が溶けやすい
- 汚れが落ちやすい
- 洗剤が少量で済む
- 仕上げの水洗いも早くなる
- 輝きと艶が一段と増す
- お湯は前日の残り湯をやかんに入れて再利用すること
洗剤はカネヨンを使用



- 特徴:泡立ちがよく泡切れがいい
- 傷がつかず、汚れが実に落ちる
- 環境に優しく二次公害の心配がない
- 使う前によく振り、バケツに垂らす。
- その後に熱湯を注ぎ、泡立ててから使用
- 使いすぎに注意。
1971年、日本で最初に発売された液体クレンザーがこのカネヨンだそうです!老舗ですね。
床掃除の方法
道具 | 亀の子タワシを使用 |
洗い方 | 勾配の高い方から低い方に向かって洗剤を塗布 |
タワシの使い方 | 丸く円を描くように、軽く早く動かすこと。 |
タワシの注意点 | 目地に沿ってタワシを使いますと、目地を炒めて水漏れの原因になる。 |



壁掃除の方法
道具 | スポンジ |
順序 | 上から下へ |
コツ | 空いている手を壁につけて、洗うこと。 |
足の位置と掃除する範囲を決め、洗う境界線をキチンと決めてから内側へ洗うようにする。(洗いムラを防ぐことができる。) | |
注意点 | 壁はそれほど汚れることがないが、臭いは意外と壁に残っている。 |
壁を掃除することによって臭いがなくなる。 |
最後に
トイレ掃除に対する美学や意義を理解した上でする掃除は、精神的に、そして仕上がりも変わってきますね。
生活のなかの身近な意識改革として、取り入れていきたいと思いました。


