記事公開日:2020年2月10日
もくじ
AIの捉え方
今まで、人がしてきた仕事をAIが代替する。
それは「人の仕事を奪う」ことだけを意味するのでは無く、
「人の仕事を楽に」してくれるという価値を生み出す。
そしてその時、人は「新たな楽しみ」を見つけ、人生を豊かに生きることができるようになるはず。
AIは働くことを「楽に」してくれるだけでなく、人生を「楽しく」してくれるのです。
テクノロジーの進化は止められません。
時代の変化の中で「私たちはどう幸せに働いていくか」を考える必要があります。
今日は藤野貴教さんの著書「2020年人工知能時代僕たちの幸せな生き方」をもとに、AIについて知り、一緒に考えていきましょう!



私たちの生活に変化を及ぼすAI
AIの進化は、私たちの「仕事」「働き方」「生き方」に変化を及ぼすと言われています。
会議の効率化
例えば、会議の効率化。
AIが会議内容を音声認識して、議事録を自動作成してくれる。
しかも会話内容を分析して、会議の内容に対する指摘もしてくれる。
漁業にAIを介入
他にも、漁船に備え付けられている魚群探知機(ソナー)にAI搭載し
ソナーが映し出した映像をAIが認識して、
「これはマグロかもしれない」「イカかもしれない」と漁師に教えてくれる。
今までベテランの漁師の勘と経験でしか分からなかったことが、
漁師になりたての人でも分かるようになる。
高齢化が進んでいる日本の漁業にAIを介入することで、
日本の食文化の危機を救ってくれるかもしれないと言われています。
テクノロジーの情報格差
21世紀前半のビジネスにおいて、テクノロジーは最大のキーワードと言われています。
テクノロジーを知らないということは、企業の競争格差につながる。
ひいては個人の収入格差につながる。
まずは、テクノロジーについて「知る」これが第一歩!
「ディープラーニング」と「ルールベース」
ディープラーニングとは一言でいわば「機械が目を持った」ということ。
これまでのAIは、1つ1つの知識を人間が「教え込んでいく」ことで賢くなっていた。
これを「ルールベース」といいます。
玉ねぎであれば、丸くて、色は茶色。縦の筋が入っていて、先がちょっととんがっていて・・・という見た目の特徴を、
人が「ルール」としてコンピューターに事前にプログラムすることで、AIは「これは玉ねぎですね」と理解していました。
しかし、2012年から2014年ごろに、ディープラーニングという技術が導入され
玉ねぎの見た目の特徴を1つ1つ教えなくても、大量の玉ねぎの画像をコンピューターに見せていくと
「こういう特徴がある場合は、玉ねぎである可能性が高い」ということを、AIが自動的に認識できるようになりました。
まるで人間の子供が、「雲」や「アヒル」などを目で見て覚えていくのと同じように
コンピューターもまた「画像」をあたかも目で見ているように認識できるようになり、これにより、急速にAIは賢くなっていきました。
人工知能時代において、人間に求められること
人工知能時代において、人間に求められることは、
AI自体を開発していくことではなく
「AIを活用して、どんなサービスを開発していくか」を考えることだと言われています。
AIの育て方
AIは「学習したこと」しか分からない。
玉ねぎの画像を大量に学習したからこそ、そのAIにまだ見せたことのない玉ねぎの写真を見せたときに、
「あ、これ多分玉ねぎでしょ?」とわかる訳で、学習していないものは「なんだかわかりません」と、なってしまいます。
いきなり「何でも知っている全能コンピューター」にはならないのです。
AIのことを、何も写っていない黒いテレビ画面のような「箱」だとイメージしてみてください。
何も教えなければ、これはただの箱です。
そこにデータを与えていく。
AIは、今まで見たことのない手書きの数字を見て「今までの学習データから、これは数字である可能性が高い」と判断できるようになる。
このようにAIを育てていくためのデータを「教師データ」と呼びます。
教師データの質が高ければ「賢いAI」になる。
教師データの質が低ければ「使えないAI」になる。
AIを育てるには、データの質が最も重要になってきます。
人間が行うべき最も重要な仕事は「どういう餌を与えていくか」ということ。
「餌となる画像データ」=インターネット上から拾い上げてAIに大量に学習させているのが
GoogleやFacebookのネットサービスです。
ネット上に膨大にアップされている画像データや、ImageNetという大量の画像データを基に学習したAIの「画像認識精度」はすでに人間を超えています。
シンギュラリティ
「AIが人の仕事を奪う」という内容とセットで取り上げられることが多いのが、「シンギュラリティ」という言葉です。
提唱者
レイ・カーツワイルというアメリカのAI研究者
考え方
- 2035年に人工知能が1人の人間の知性を追い越す
- 2045年には1つの人工知能が全人類の知性を追い越す
他にもこの著書には、人工知能について分かりやすくテンポ良く解説されています。


